実家が店や作業場を兼ねているなら、家より先に「継ぐか・畳むか」
周南・下松・光には、店舗兼住宅や工場つきの家が多くあります。親が営業を続けている家を相続する時、「家をどうするか」から入ると詰みます。順番は、事業を誰が継ぐか・畳むか・譲るかが先、家はその後です。
なぜ家が先だと詰むか
- 営業許可(飲食・理美容・古物など)は場所に紐づくものが多く、家を売ると許可も終わります。継ぐ人が決まる前に売れません
- 設備・在庫・看板・取引先との契約は、家の売買とは別の手続きです。不動産窓口では扱えません
- 従業員がいるなら、雇用の引き継ぎか解雇の手続きが先に要ります
- 事業用の借入に親の個人保証がついていることがあります。相続すると保証も引き継ぎます。相続放棄の期限(3か月)に関わります
3つの出口
| 親族が継ぐ | 子や親族が事業を引き継ぐ。事業用の資産(家・設備)の名義と、事業の届出の両方が動きます。税の特例(事業承継税制)は税理士窓口 |
|---|---|
| 第三者に譲る | 従業員や外部の人に事業を譲る。小さな店でも「引き継ぎたい人」が見つかることがあります。公的センターがマッチングを扱います。民間のM&A仲介は手数料が大きいので、まず公的窓口で全体像を聞いてから |
| 畳む(廃業) | 営業の廃止届、設備の処分、在庫の整理、借入の精算。畳んでから家の出口(売る・解体・持つ)を比べます |
最初の窓口は、無料の公的センター
| 名称 | 山口県事業承継・引継ぎ支援センター(国の事業。公益財団法人やまぐち産業振興財団内) |
|---|---|
| 所在地 | 〒754-0041 山口市小郡令和1丁目1番1号 山口市産業交流拠点施設4F |
| 電話 | 083-902-6977(平日 9:00〜17:00) |
| 料金 | 無料(原則)。公正・中立、秘密厳守 |
| 内容 | 親族内承継、従業員への承継、第三者への譲渡(M&A)、廃業の相談 |
| 出張相談 | 光市などで出張相談会を開くことがあります(要予約)。日程は公式サイトで |
| 出典 | 山口県事業承継・引継ぎ支援センター / 中小企業基盤整備機構|事業承継・引継ぎポータル(山口県) |
相続の手続きとの重なり
- 相続放棄の期限は3か月。事業の借入と保証を確かめてから決めます。分からなければ弁護士窓口か司法書士窓口へ
- 相続登記は家と同じ。店舗兼住宅も不動産として登記します(周南支局)。相続登記の記事
- 税は別の話。事業承継税制、相続税、廃業時の消費税など。税額はこの箱では出しません。税理士窓口へ
この箱ができること
台帳の現況で「実家は店舗・事務所・作業場を兼ねていますか」に「はい・親がまだ営業中」と答えると、手順の先頭に事業承継が入り、届ける先に公的センターが出ます。調書には店舗・事業所の欄が付くので、センターの相談員にそのまま渡せます。
実家の場所を入れると、台帳ができます。店を兼ねているなら、手順の順番が変わります。